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相棒 season 22 #11「昭和なノリの刑事ドラマとしてみると良作」

初期の相棒は私の中ではとてもお気に入りの作品群だ。
何度もいっているから省略するが、1時間の枠で古典なミステリーを昇華し、別の高みを見せてハッとさせてくれる痛快なミステリーだった。

しかし、最近、感想「相棒 season22 #6「名探偵と眠り姫」」の際にみさせてもらった刑事ドラマとして面白かった作品を見てから、相棒はすでに何年もミステリーとしてはやる気がないが、刑事ドラマとしてみれば楽しめるのではないかと思った。

今日も期待せずにみたのだが、刑事ドラマとしてみると面白いと思った。
捜査一課トリオがこの事件の間は協力体制になり、右京さん亀山君と共同で行動したり、ときにそれぞれ(はじっちも)の捜査情報を右京さんに集約するところなどは、昔の刑事ドラマの無線のやりとりを見ているようだった。

鑑識の人もキャラはよくわからないが、いい感じでなじんでいた。

ストーリー、謎解きとしてはありきたりだ。
しかし、雰囲気がよくできている。
今は昭和スタイルの刑事ドラマはあるのだろうか。あまりそちらに食指が向かないので無知なのだが、そういった意味では貴重な存在になろうとしているのかもしれない。

ただ、捨てられたにしては、そんなことを気にもしないくらい愛情が残っているものだなと(そういう人はいるだろう)思ったこと、そんなに探したいならそれこそ探偵を雇えばよいのにとか、あぶない代物を動機を語るシーンなどではみんな軽くもっているのが少し違和感はあったが、そういうのを看過して楽しむものに相棒はかわったのかもしれない。

私は悲しい話が嫌いだ。
だから動機を話すシーンはだいたい面倒に感じる。
「私の嫌いな探偵」(続篇希望!)の鵜飼さんは、そこらへんが似ていて、動機とか興味ないんで、犯人が捕まればそれでいいですっていうのが好きだ。
(まー、相方が動機をずばっというのも見どころなのだが)

今回もそうだった。
でも、そのあといつもの居酒屋(花の里のイメージが強くて名前がでてこない)で、ほんわかとみんなで話をしている様子をみて、寒い雰囲気をあたためて終わるのは、なにかはぐれ刑事旅情編の雰囲気を少し感じた。

もう、相棒は、こうなっていくんだろうなと思った。
こうなってというのは、本格ミステリーではなく、昭和の香りを持ちつつ現代版になった刑事ドラマのような方向だと思う。
役者の方からもそういうオーダーがあったのかもしれない。
ミステリードラマとしてはあきらめ、刑事ドラマとしてみると、それはそれで少しノスタルジックで良い感じがした。

例えは微妙だが、売れている Youtube チャンネルを買い取って、同じブランド名で中身を変えてやるようだ。
「相棒」という看板で視聴率はもう取れるから、好き勝手やろうぜみたいな売れたコンテンツの宿命の病にだいぶ前からかかっていたのかもしれない。
亀山君が復帰して、今日の右京さんが人形をぷにぷにするところなど、遊び心がよみがえったのは良かった。

しかし、このままだとやはりいずれミステリーファンとして初期に猛烈に応援していた私は見なくなるだろう。
作品も22シーズンもやれば移ろうし、視聴者層も変わるものなのかもしれない。
今日は寒い日のおでんのぬくもり(おでんは夕食にだされると困るけどふと浮かんだ)のような読後感だった。 

もう良いミステリーが何らかの理由でできないのなら、舵を大きく切って、全員野球の昭和の刑事ドラマにするのも良いのではと思う。(それが楽しめるかはわからない)

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