スキップしてメイン コンテンツに移動

相棒 season 22 #13「恋文」、杜撰だがラブレターが夕日で美しく輝いて見えた

この気持ちが消えないうちに 手短に書く

はっきり言って、最後までの40分間は退屈で湿っぽいだけのものだった。
ミステリーとしては赤点もいいところだ。凶器はすぐにわかるものだし、そのあとの展開も予想外と言えるものではなかった。
謎の交際相手も子供たちが見たシーンで一瞬でわかる。

また、杜撰さも多い。
ここからはネタバレがあるかもしれない。
誰でも思うのが、なぜその場所にラブレターが隠されていたのかすぐに当たりの場所を探るところだ。
2人が別のタイミングでどちらもそこだけを暴いている。
これは文章で書いたときには気にならなかったかもしれないが、ビジュアルでみるととても不自然だ。
そして、なぜ亀山夫人への封筒だけを残し、中身だけを器用にとっていったのか。しっかりと相手が握りしめていたにしても引きちぎるくらいはしてもよさそうだと思う。

心情的には、ずっと献身的に支えてくれていた女性との絆をもう少し描いてほしかった。もちろん、とっておきを隠すためということはあるだろうが、いろいろとザルなのだから、ドラマチックな部分だけでもきちんと押さえてほしかった。
しかし、湿っぽい話は私は嫌いなので、この程度で十分しめっぽくて、ちょうどよい抜き加減だったのかもしれない。

ここからは最後5分の感動を話す。

むしろ、最後5~10分程度までは、倍速で見ても構わないほど、薄く、杜撰だ。

しかし、最後の心理を読み解く部分はすばらしかった。
その隠されたラブレターが夕日に黄金色に照らされているのが今も思いだされる。

正直、そんな展開だとは予想していなかった。
今回の被害者のストーリーはだいたいそうだろうなとわかる退屈な40分だったが、最後の犯人との対話はそれまでの杜撰さが嘘のように優しくも悲しく胸にしみいるものだった。

ネタバレを避けるためにぼかしてかくが、結局は理解されずらい関係の純愛だったのだ。
損得ではなく。しかし、生活には金が必要で、そのギャップに押しつぶされた二人の悲劇、そしてそれを美しいままにしたいと望むものの話だったのだ。

主役の画家が油絵を描くために何度も同じ場所に様々な色を塗りつぶしていくこともリンクしている。

そして、そのまま消え去ろうとしていた者、助けになろうとしつつも望まない方へと導こうとしたもの、そして、静かにそれを見守る愛するもの。

私はこういった心理のミステリーは悲しくなったりして疲れるから好きではないが、それでも寒い季節の暖かい輝く夕日がその恋文を照らしている情景が脚色多めで今も思いだせる。

以前にも相棒はもうミステリーはできない、刑事ドラマとしてやっていくのなら面白いかもしれないとかいた。
今回は刑事ドラマというよりも人情ドラマという側面が強い。

テレ朝はミステリードラマの老舗というイメージだが、この20余年の相棒の変遷を見るとここ10年ほどで、ミステリードラマの能力は皆無になり、そのかわり昭和の人情刑事や熱血刑事のドラマでやっていこうとしているようにも思える。

それは否定しないが、鮮やかなミステリーが売りだった相棒でやる必要があるのだろうか。
もちろん、ブランドとしての価値はあると思うが、謎解きもできない右京さんをみんなでかついでいる姿をみるのは初期からのファンとしては見るに堪えない。

ただ、夕日はとてもきれいにあの白い紙を黄金色にそめていて、受取人の感情もとても人間味があって私はその数分間だけはすごい良いもので酔わせてもらったと思った。


コメント

このブログの人気の投稿

QTableView で表を表示してみる

タイトルは駄洒落を狙っているわけではありません。 こんばんわ SakuraCrowd です。 今回は今作っているソフトの経過報告です。 最近のブログのパターンは、 「XXX作ったよ。これがスクリーンショットね。あとこんなこと思ったよ。」 という流れですが、 今日はできていないソフトの部分的な話なので、 いつもよりもプログラムちっくな話になると思います。(´Ծ_Ծ´)メガネノトキハマジメブッテル QTableView は GUIライブラリ Qt のクラスです。 それを Python で使うための PySide というライブラリを使っています。 某表計算ソフト っぽい表の GUI です。 このデータの日付が 09/01 なのでおそらくその日に   QTableView 使うぞ!(`・ω・´) とサンプルデータを作ったのでしょう。 Qt Designer という GUI エディタを使うとポトペタでウィンドウを設計できます。 選択できる GUI の中に QTableView と QTableWidget があります。 どちらも上のような表の GUI です。 QTableWidget は 簡単 に値をいれたりできます。 Qt Designer 上で直接編集 することができるので、 サンプルの表を簡単に作ることができます。 それに対して、 QTableView は Qt Designer 上では値を編集できません。たぶん。 QTableView の強みは MVC の構造 を使えることです。 名前のとおり QTableView は View です。 これにデータを管理している Model オブジェクトを設定して使います。 Model クラスを作る手間がかかりますが、 GUI の細かな操作をしなくても Model に応じた表を表示してくれます。 Model は QAbstractTableModel を 継承 して作ります。 コンストラクタで基底クラスの処理を呼び出し、いくつかの純粋仮想関数をオーバーライドします。 def __init__ ( self , parent= None , *args):...

LibreOffice Writer 文書の差分 (WinMerge x TortoiseGit) + 社畜PCの原因と対策

お久しぶりです。皆様におかれましてはお風邪などをひかれてはいませんでしょうか。 春と秋だけあればいいのにヽ(`Д´)ノとつい思ってしまう SakuraCrowd です。 今日はいつものような製作日記ではなく、ちょっとした役立つメモを書きました。 タイトルにもあるとおり、 TortoiseGit への WinMerge の導入の仕方です。 今まではソースコードくらいしか差分で確認しなかったので、 TortoiseGit 標準の Diff ツールで問題なかったのですが、 LibreOffice の Writer が最近自分の中で便利だと話題になっていて、それを差分表示するためにちょっと調べてみました。 #Writer は、文章書いて、ちょっと絵をいれたり表を作るのに便利だと思います。 #リッチテキストのエディタを探していて、これが一番よさそうな気がしたので使ってます。 それとブログを書くときはあまり長く書かないつもりだった、 Win7 PC が社畜PCになってしまった際の原因と対策も後半に書きました。割と有用な情報かもしれませんので、時間がありましたらご覧下さい。 まずは TortoiseGit で Writer の odt ファイルを管理して、差分も普通に表示させる方法です。 WinMerge(+plugin) 導入手順 すでに TortoiseGit はインストールしてある前提ではなします。 1.信頼と実績の窓の杜様から WinMerge 日本語版をダウンロードします。 WinMerge - 窓の杜ライブラリ 私の PC は 64 ビット版なのでそちらを選びました。 2.WinMerge をインストールします。 フォルダを指定し普通にインストールできます。 インストール直前の設定で TortoiseGit をチェックしておくと自動的に TortoiseGit の利用する Diff ツールの設定を置き換えてくれるようです。 これの設定は TortoiseGit の設定の Diff ツールの項目で確認できます。 3.LibreOffice Writer のファイルを読むためのプラグインをダウンロードします。 ぐぐって出てくる英語版のDLサイトは応答がなかったりしましたが、日本...

HSPで画像の重ね合わせをしてみた

あいにくの曇り空だったが、 スーパームーン を少し見ることができた。 なんとなくだが、月明かりがいつもよりも強い気がする。 中秋の名月とほぼ同時に月が地球に 接近するのは稀らしいので何かありがたい(-人-) 先週ブログを書いていたときに、 ハロウィン にちなんだゲームを作りたいなー と思っていて、ふわっとした企画を考えて、少し作り始めた。 まだできるかどうかわからないけど、初めて HSP で絵を出せたのがうれしいのでブログを書いてみる。 HSP 自体はだいぶ前から知っていて、ちょっとしたGUIのツールを作ったりしていた。 GUIアプリケーションをここまで短く実装できる言語は自分の中ではこれが一番だと思う。 もっと短くできるかもしれないが、ビギナーな私でもこのくらい短くかける。 screen 0, 160, 64 // ウィンドウ作成 button "greet", *OnGreet // ボタン作成&イベント関連付け stop *OnGreet // イベント dialog "Hello!" stop バージョンアップして今では WebGL や  iOS や Android でも実行できる。 そのときは HSP3Dish という環境を使うために  #include "hsp3dish.as"  でスクリプトを読み込む。  参照: HSP3Dish プログラミングマニュアル・基本仕様ガイド 制限として、拡張プラグインやCOM/Variant型や外部DLL呼び出しやモジュール変数については未サポートのようだ。 ゲームでスプライトを用いるため es_set などのスプライト用の関数を使いたかったが、これは hspdx という拡張プラグインなので HSP3Dish には対応していないと思う。 そんな理由から、スプライト系の処理を自作しようと思う。 先週ちまちまとドット絵を描いたので、それを HSP のウィンドウに描画してみた。 なんかドット絵を作っている最中は、わりと良く思えたのに、 ウィンドウに出してみると何か微妙 (´・ω・`) ちなみに、キャラは4コマにも描いている大砲ゲーム「お団子キャノン」に出てくるキャラクターだ。 キャラの...